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プレスリリース

2015年03月02日 更新

【ニュース】株式会社サイフューズ(再生医療ベンチャー)へ出資のお知らせ 〜 HAL®と再生医療の組み合せによる新たな機能再生治療の開発へ 〜

当社は株式会社サイフューズ(以下「サイフューズ社」)への出資を行いましたのでお知らせいたします。なお今回の出資は、サイフューズ社の実施した総額約14億円の第三者割当増資を、事業会社及びベンチャーキャピタル等11社とともに引き受けたものです。

サイフューズ社は、スフェロイド(多数の細胞の凝集体)を3次元的に積層する革新的なバイオ3Dプリンティング技術を有し、細胞組織をカスタムメイドで立体再生する再生医療ベンチャーです(*1)。
当社は、革新的なサイバニクス技術を駆使したロボットスーツHAL®(*2)とサイフューズ社の立体組織化技術による神経再生医療との組み合わせにより、特に重度な脳・神経・筋系の疾患患者に対して、有効性の高い先進的な機能再生治療を開発し、革新的な医療技術の発展及び重介護ゼロ社会の実現に貢献して参ります。

(*1)サイフューズ社の技術概要
直径0.5㍉程度の細胞塊を微細な針で串刺しにしながら積層し、細胞塊が融合した段階で針を除去することにより、細胞と細胞由来のコラーゲンからなる弾力性のある組織を作製することができます。この技術を自動化したバイオ3Dプリンタは、3Dデータと材料(細胞塊)を投入すると3次元造形された細胞構造体を出力します。出力された細胞構造体は専用のバイオリアクタ内で数日から数週間の成熟期間を経て目的の強度・機能を発現するようになります。この技術は様々な種類の細胞に応用可能で、従来よりも厚く弾力性に富んだ組織を製造できるので、幅広い疾患領域での再生医療及び創薬研究にブレークスルーをもたらすと期待されます(サイフューズ社のHPより抜粋)。

(*2)HAL®のメカニズム
ロボットスーツHAL®は装着者が体を動かそうとするときに、脳から脊髄を通って筋肉に伝達される神経信号が微弱な電流(生体電位信号)として皮膚表面に漏れだしてくるので、それを皮膚表面に貼ったセンサーによって読み取り、パワーユニットを駆動して、装着者の思い通りの動きをアシストします。その際、脳は実際に体がどういう信号でどのように動作したか、確認を行います。HAL®を用いて“歩く”という動作を適切にアシストしたとき、“歩けた!”という感覚のフィードバックが脳へ送られます。これにより脳は“歩く”ために必要な信号の出し方を少しずつ学習することができるのです。このような、HAL特有のメカニズムは、インタラクティブバイオフィードバック仮説(装着者の動作意思に基づく筋肉の動きが脳に感覚信号としてフィードバックされる)によるものと考えられています。

参照)サイフューズHP
「総額14億円調達でバイオ3Dプリンターの海外販売と立体組織製造技術の実用化加速」
http://www.cyfusebio.com/news.html?2015

参考)筑波大学 サイバニクス研究センターにおける研究
当社の共同研究先である筑波大学サイバニクス研究センター(センター長:山海嘉之教授)においては、脳・脊髄の中枢神経系の再生医療の研究を推進してきました。その研究活動の成果として、脊髄損傷に関して神経再生の足場の存在が運動機能回復において有効であることが、ラットを使った実験によって示されています。また、間葉系幹細胞や自家幹細胞などの研究の進展を視野に入れて、今後もサイバニクス関連分野として、脊髄損傷に関する再生医療技術の研究開発の加速が期待されます。

「A 3D nanofibrous hydrogel and collagen sponge scaffold promotes locomotor functional recovery, spinal repair, and neuronal regeneration after complete transection of the spinal cord in adult rats」
http://iopscience.iop.org/1748-605X/10/1/015008/

「中枢神経再生のための基礎研究」
http://www.first.ccr.tsukuba.ac.jp/research/theme/ccr9.html

「慢性期脊髄損傷にたいする自嗅粘膜移植」
http://www.first.ccr.tsukuba.ac.jp/research/theme/ccr4.html

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