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CYBERNICS TREATMENT

サイバニクス治療とは、脊髄損傷や脳卒中、神経筋難病疾患の患者に対し行う、装着型サイボーグHAL®を用いた機能改善治療です。

機能改善・機能再生治療

HAL THERAPYイメージ

人が体を動かそうとするとき、脳から運動ニューロンを介して筋肉に神経信号が伝達されることで、関節などの筋骨格系が動きます。そのとき、人の「動かしたい」という動作意思が反映された微弱な“生体電位信号”が皮膚表面に漏れ出します。HAL®は、“生体電位信号”を読み取りパワーユニットをコントロールすることで、人と一体となって関節の動きをアシストすることができます。この動作意思を反映した生体電位信号によって動作補助を行う装着型サイボーグHAL®を用いると、HAL®の介在により、HAL®と人の脳・神経系と筋系の間で人体内外を経由してインタラクティブなバイオフィードバックが促されます。これによって、高齢化に伴い増加してくる脳・神経・筋系の疾患患者の機能改善が促進されるというiBF仮説(interactive Bio-Feedback “インタラクティブ・バイオ・フィードバック”仮説)に基づき、臨床応用を通じて人の歩行の機能改善が可能であるということが確かめられつつあります。つまり、人の脳から「動かしたい」という自発的な指令信号が、脊髄や末梢神経を介して筋骨格系に伝わり動くだけでなく、実際に「動いた」という感覚のフィードバックを再び人の脳へ戻すことが、機能改善促進の重要なカギとなります。
機能改善・機能再生治療は、このiBF仮説に基づきHAL®を用いた人の運動機能の改善を目的とした、新しい治療技術のひとつです。

適応疾患

■進行性神経筋難病疾患とは

脊髄性筋萎縮症(Spinal Muscular Atrophy : SMA)、球脊髄性筋萎縮症(Spinal and Bulbar Muscular Atrophy: SBMA)、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis : ALS)、シャルコー・マリー・トゥース病(Charcot-Marie Tooth Disease: CMT)、遠位型ミオパチー、封入体筋炎、先天性ミオパチー、筋ジストロフィの希少性神経・筋疾患は、筋萎縮の進行により四肢筋力が低下し進行するとそれぞれ重篤になる疾患で、治療方法が未だ確立されておらず難病に指定されています。また筋力の低下により移動能力や日常生活動作(ADL)の低下を来すため、社会参加の機会が失われるだけでなく、医療や介護への依存性が高まるとされています。神経筋難病の多くは未だに原因が分からず、根本的な治療法がないのが現状であり、医師・看護師・リハビリテーション専門職種・栄養士などで構成される多専門職種ケア(multidisciplinary care)によって、生活の質(QOL)の維持向上が行われているのみです。

■進行性神経筋難病疾患の治療法

従来、機能回復が決して望めないと考えられた進行性神経筋難病の治療について、医療用HAL下肢タイプの登場によって、下肢運動機能の低下を抑制するだけでなく、下肢運動機能を改善する治療を行うことができるようになりました。医療用HALは、8種類の進行性神経・筋難病疾患(下記)を対象に、2015年11月に日本で初めて治療機器として医療機器の承認を取得し、2016年4月より医療保険収載が認められています。その後、欧州(2016年5月)、米国(2020年10月)、その他の地域においても治療機器としての承認を取得し、運動機能を改善する効果が認められた唯一の医療機器として、当該疾患の治療に使われています。

当社は、できるだけ多くの進行性神経筋難病の患者さんにこの新たな治療をお届けできるよう、医療関係者、政府機関、政策担当者、支援団体と継続的に協力しています。

治療事例

CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社は、ドイツの BG RCI(公的労災保険機関)を事業パートナーとして、ドイツ NRW 州ボーフム市に脊髄損傷や脳卒中を含む脳・神経・筋疾患の患者に対する機能改善治療を目的とした新会社(サイバーダイン・ケア・ロボティックス社 : Cyberdyne Care Robotics GmbH)を設立しました。これにより、日本発の最先端ロボット治療機器が、世界展開へ向けて第一歩を踏み出しました。これは、HAL®を利用した機能改善治療が国際医療技術・治療手法を変えていくための大きな一歩となるものです。当社が研究開発・製造・販売する装着型サイボーグHAL®は、2013年に欧州最大の第三者認証機関から欧州医療機器指令(MDD: Medical Device Directive)に適合していることを証明する認証が発行されています。この認証を受けたHAL®には、定期的な審査が必要となる医療機器分類におけるCEマーキングが貼り付けられ、EU全域で医療機器として流通・販売することが可能となりました。EU全域での各種保険適用に向けて、脊髄損傷や脳卒中を含む脳・神経・筋疾患に対する機能改善治療として展開されることが期待されています。特筆すべき点として、この新会社が提供するHAL®を利用した機能改善治療に対して、DGUV(ドイツ公的損害保険)により労災保険の適用が認められ、1回あたりの機能改善治療の診療報酬500ユーロ(約6万5千円)×60回の全額がこの労災保険でカバーされることになります。当社および新会社は、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)や NRW 州、 BG ベルクマンスハイル労災病院、国立大学法人筑波大学と協力して、広く社会に貢献するために、HAL®のさまざまな可能性の追求、社会実装の促進を図るために実証試験を進めていく予定です。


■車いすから歩行器へ

Philippe von Gliszynski(フィリッペ・グリスチンスキ)さんは、2010年の冬、雪下ろしの最中に屋根の上から3m下に落下し、第12胸椎以下が麻痺しました。左足の感覚はわずかに残っていましたが、1回の手術と通常のリハビリテーション措置のあと、一生車いす生活を覚悟しなければならない状態でした。ところが、HAL®を用いた機能改善の臨床試験に参加した2012年2月当初、歩行器で72秒かかった10m歩行が、同年6月にはたった26秒で歩けるまでに改善しました。その後の練習により、歩行器を使用し、HAL®がなくても1,000m以上も歩けるようになりました。それは治療開始当初には想像すらできないことでした。

HAL THERAPYイメージ
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