HAL THERAPY

HAL® THERAPY(セラピー)とは、脊髄損傷や脳卒中を含む脳・神経・筋疾患の患者に対する、ロボットスーツHAL®を用いた機能改善治療を行う医療サービスです。

機能改善・機能再生治療

人が体を動かそうとするとき、脳から運動ニューロンを介して筋肉に神経信号が伝達されることで、関節などの筋骨格系が動きます。そのとき、人の「動かしたい」という動作意思が反映された微弱な“生体電位信号”が皮膚表面に漏れ出します。HAL®は、“生体電位信号”を読み取りパワーユニットをコントロールすることで、人と一体となって関節の動きをアシストすることができます。この動作意思を反映した生体電位信号によって動作補助を行うロボットスーツHAL®を用いると、HAL®の介在により、HAL®と人の脳・神経系と筋系の間で人体内外を経由してインタラクティブなバイオフィードバックが促されます。これによって、高齢化に伴い増加してくる脳・神経・筋系の疾患患者の機能改善が促進されるというiBF仮説(interactive Bio-Feedback “インタラクティブ・バイオ・フィードバック”仮説)に基づき、臨床応用を通じて人の歩行の機能改善が可能であるということが確かめられつつあります。つまり、人の脳から「動かしたい」という自発的な指令信号が、脊髄や末梢神経を介して筋骨格系に伝わり動くだけでなく、実際に「動いた」という感覚のフィードバックを再び人の脳へ戻すことが、機能改善促進の重要なカギとなります。
機能改善・機能再生治療は、このiBF仮説に基づきHAL®を用いた人の運動機能の改善を目的とした、新しいロボット治療のひとつです。

HAL THERAPYイメージ

活用事例

CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社は、ドイツの BG RCI(公的労災保険機関)を事業パートナーとして、ドイツ NRW 州ボーフム市に脊髄損傷や脳卒中を含む脳・神経・筋疾患の患者に対する機能改善治療を目的とした新会社(サイバーダイン・ケア・ロボティックス社 : Cyberdyne Care Robotics GmbH)を設立しました。これにより、日本発の最先端ロボット治療機器が、世界展開へ向けて第一歩を踏み出しました。これは、ロボットスーツ HAL®を利用した機能改善治療が国際医療技術・治療手法を変えていくための大きな一歩となるものです。当社が研究開発・製造・販売するロボットスーツ HAL®は、世界で初めてのロボット治療機器として、欧州最大の第三者認証機関から欧州医療機器指令(MDD: Medical Device Directive)に適合していることを証明する認証が発行されています。この認証を受けたロボットスーツHAL®には、定期的な審査が必要となる医療機器分類におけるCEマーキングが貼り付けられ、EU全域で医療機器として流通・販売することが可能となりました。EU全域での各種保険適用に向けて、脊髄損傷や脳卒中を含む脳・神経・筋疾患に対する機能改善治療として展開されることが期待されています。特筆すべき点として、この新会社が提供するロボットスーツ HAL®を利用した機能改善治療に対して、DGUV(ドイツ公的損害保険)により労災保険の適用が認められ、1回あたりの機能改善治療の診療報酬500ユーロ(約6万5千円)×60回の全額がこの労災保険でカバーされることになります。当社および新会社は、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)や NRW 州、 BG ベルクマンスハイル労災病院、国立大学法人筑波大学と協力して、広く社会に貢献するために、ロボットスーツ HAL®のさまざまな可能性の追求、社会実装の促進を図るために実証試験を進めていく予定です。


■車いすから歩行器へ

Philippe von Gliszynski(フィリッペ・グリスチンスキ)さんは、2010年の冬、雪下ろしの最中に屋根の上から3m下に落下し、第12胸椎以下が麻痺しました。左足の感覚はわずかに残っていましたが、1回の手術と通常のリハビリテーション措置のあと、一生車いす生活を覚悟しなければならない状態でした。ところが、HAL®を用いた機能改善の臨床試験に参加した2012年2月当初、歩行器で72秒かかった10m歩行が、同年6月にはたった26秒で歩けるまでに改善しました。その後の練習により、歩行器を使用し、HAL®がなくても1,000m以上も歩けるようになりました。それは治療開始当初には想像すらできないことでした。

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施設のご案内

2013年現在は、サイバーダイン・ケア・ロボティックス社(Cyberdyne Care Robotics GmbH)がロボットスーツHAL®を用いた機能改善治療を行う医療サービスを提供しています。
詳しくは、各センターの情報をご確認して頂くか、弊社までお問い合わせください。

Cyberdyne Care Robotics GmbH
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